お姫様は俺のモノ

*颯龍 新*

旅館に着いて荷物を置いて、いざ海へ行くため、バスへ乗る。
 
真夏のバスはとにかく、熱い。


ぎゅうぎゅうに押し詰められた中で、小さな君は不安げに、海を見上げる。


海も、それに答えるように、頭を撫でてまた、君の体を引き寄せ、窓際に押しやる。


窓際に、手をつき君を守るように立つ海がいた。


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