お姫様は俺のモノ
どれくらい泣いていただろう。


海くんの胸を借りて泣きすぎて、だけどそんな私の頭を撫でてくれる海くんに、心が溶かされてくのを感じる。


「ごめんね、急に泣いて。シャツ汚れちゃったね」


本当、ごめんなさい。



涙で濡れたシャツを脱ぎ肩にかける上半身裸の海くんに、ドキリとした。



引き締まる肉体に、ドキドキが止まらない。



「あの……海くん。」


「んっ?何?」


上半身裸の海くんが、私を抱き締める。



ダメだって。。


恥ずかしくて見れないよ。


俯く私の顎を持ち、見つめる。



長い長い沈黙。



ーーーーチュッ。



彼の唇が私の唇を塞いだ。


怖いなんて思わないけど、このまま私は海くんと………?



だけど、考える間を与えないうちに唇は離れてく。


それがなんだか物足りなくて、変な顔をしてしまう。


「何?物足りない?」


意地悪な彼がニヤリ、と笑う。


それに、赤面する私。





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