お姫様は俺のモノ
風呂から上がると、男湯の近くで待つ白雪がいた。


長い髪の毛を垂らしてまっすぐになった、歪みのないストレートにドキドキする。


浴衣も白とピンクの水玉に身を包み、廊下を通る一般客がチラッチラッ見るぐらい、あいつは可愛い。


「白雪、上がったのか?良かったか?」


俺が来るとたちまち笑顔になる白雪。


「うん、気持ち良かった。


これから夕食だね。お部屋で食べるんだっけ?」


ウキウキな白雪が、手を握ってきた。


一般客は、俺らを見て悔しそうに顔を歪めてく。


俺は、得意気に笑った。
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