お姫様は俺のモノ
小さな小さな背中が見える。


草むらに小さく体育座りをしている白雪がいた。



「白雪ーー」ビクリ、と体が震えた。



突然のことにびっくりした、そんな感じ。



「あのさ、俺、あの子とはなんもないから。彼女なんて、嘘だから。


お前にヤキモチ妬いて貰いたかったんだ。


その意味分かる?」



振り向いた白雪は、悲しそうに下を向いたまま動かない。


< 65 / 231 >

この作品をシェア

pagetop