【完】【短編集】先生、"好き"を消せません…
「えぇ〜そんなこともあったんですね」
中安くんの話題を出せば、先生は2人きりで話してくれた。
長い時間、一緒にいられた。
ただそれが嬉しくて、毎日何を聞こうかばかり考えていた。
「最近、仲良さそうだけど。いつも何の話してるの?」
理科準備室を出たところで話しかけられる。
貴方のことで先生と話してました、なんて言えない。
「え、えっと…」
「言えない内容?」
「そっそんな訳じゃ…」
じりじりと距離を詰められる。
「…祐也?」
そんな状況を、1番見られたくない人に見られてしまった。