【完】【短編集】先生、"好き"を消せません…
「せ、先生っ…」
「僕はお邪魔かな?」
なんて爽やかに笑って行ってしまう。
違う、違うの先生…!
「…アニキ。
俺、本気だから」
中安くんも何を言い出すの?!
私は先生のことが…っ
「そっかそっか。
相川さん、いつでも相談になら乗るから。祐也のこと、よろしくね」
…な、何で。
やだ、行かないでよ。
「先生…」
何とか喉を通って出た言葉は、伝えたい人に届かず消えていった。
「…だってさ。
ねぇ、俺じゃダメなの?」
少し困った顔で首を傾げる中安くんに不覚にもドキリとしてしまう。
どこか一瞬でも先生に見えてしまう私の目はもうダメなんだろうか。