【完】【短編集】先生、"好き"を消せません…


今日、日直だった私は皆が帰った後の教室で1人、黒板の掃除をしていた。



…先生の書いた字。

整ってて綺麗な字、見とれるような字。


黒板消しを手に持ってその字の上をスライドさせる。


すーっという音と共に先生の字の痕跡が消える。


ただそれだけのことが酷く切なく思えた。

私の想いもこんな風に消せたら…

ありもしないことをふと考えていた。

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