【完】【短編集】先生、"好き"を消せません…
それから、どうにも保健室に行きにくくなってしまった。
今までならセンセーに会えると思った時点で早く会いたい、喋りたいってなってたのに。
…今は、そう思えない。
センセーに接すれば接するほどもやもやしてたまらなくなる。
私が保健室に行かなければセンセーに会うこともない。
もちろんセンセーの方から来てくれるわけでもないからだ。
そういう所に、また距離を感じてしまう今の私はおセンチなんだろうか。
色々考えてしまうとなかなか寝付けなくて、十分な睡眠が取れなくなっていた。
そんな生活が数日続いた今日。
朝から気分が優れなかった。
とはいっても学校を休むわけにはいかない。
「…おはよー…」
「おはようって、顔真っ赤だけど…大丈夫?!」
目の前の茉優が2人に…見える?
そう思うとすぐに体全体の力が抜けてしまって、床に打ち付けた酷くにぶい痛みだけを感じた。