【完】【短編集】先生、"好き"を消せません…
付き合って初めてわかったこと。
何だかやたらと意地悪である。
「こ、こう……
〜!今度にしよっ、ね?」
「ダメ。決めた、俺を待たせた罰ゲーム。
これからはちゃんと名前で呼ぶこと」
絶対私の反応を見て楽しんでるんだ…!
「ばっ、罰ゲームって…
さっき待ってないって言ったじゃん!」
「実を言うと30分待ってました。
じゃあ、はい。言ってみ?」
「…さ、30分も待ってたの?
もう〜あたしのこと大好きじゃん!」
「大好きですよ。大好きだから名前で呼んでほしいんだろ?」
ね、貴方は平気でそんなこと言えちゃう。
「…ず、ずるい…」
「ほら」
ニヤニヤしたまま私の顔をじっと見つめてくる。
「うぅ〜…
こ、こう……コウスケ」
「何か片言だけど、まあいいや」