【完】【短編集】先生、"好き"を消せません…


『井上 夏未 様
突然の手紙で驚いたかな。面と向かっては言えないような気がして、それでも携帯で送るのも軽い感じがして、手紙をしたためてみました。』



先生の丁寧な字。

数枚にもわたる手紙を、1枚1枚読み進めていく。



『夏未には嘘をつきました。実は学校には戻れそうにありません。ごめんね?どうしても悲しむ顔は見たくなくて咄嗟に嘘をついてしまいました。

また夏未に会えるかどうかも、わからないです。心配かけたくなくて、言えませんでした。』



なに、待って。この先、読みたくないよ…


気付かないうちにどんどんと涙が溢れてくる。

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