【完】【短編集】先生、"好き"を消せません…


「…先生?」





お母さんの腕から解放されると、自分の足では立っていられないくらい力が抜けた。


体を引きずりながらベッドに眠る先生の元へ近付く。



いつもの暖かさがない。

いつもの温もりがない。




…もう先生がここにいない。

どこにもいない。


私に笑いかけてくれることも、先生の声を聞くことも、できない。

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