【完】【短編集】先生、"好き"を消せません…
「うそ…嘘だ!
私まだ先生にちゃんと…ちゃんと好きだって言えてない!先生と…もっと、もっと一緒にしたいことが…
嫌だよ、ねぇ起きてよ…!それなら…
私も連れてって!
…置いて行かないで…」
「夏未ちゃん!…夏未ちゃん」
先生のベッドに縋り付く私を先生のお母さんが引き寄せる。
何で勝手に行っちゃうの…
どうして私を残していくの…
先生がいないなら私は、私は…
こんな世界にいても意味ないよ。
朝起きても意味ないよ…
目が覚めて、先生のいない世界に絶望するの。
もう光がない。希望がない。
──先生の元に行きたい。