【完】【短編集】先生、"好き"を消せません…
「夏未…?
夏未!!!ナースコール!お医者さんと看護師さん呼んで!!
夏未、大丈夫?わかる?!」
隣でお母さんと真緒が叫んでる。
…あれ?私、何して…
起き上がろうとすると体中に痛みが走る。
あ、そうだ。私、先生に追い返されたんだ。
ちゃんと生きて、それでも先生が好きだってことを証明するために。
もう、この"好き"は隠さなくていいんだね。
「お母さん、真緒…あのね」
私は先生とのことを全て話した。
真剣に聞いてくれて、最後は嗚咽混じりに話す私を抱きしめてくれた。
──先生、私はこんなに大切な家族と友人を悲しませるところだったんだね。
これからは先生との約束のため、そして私を大事に思ってくれる人のために生きるよ。