【完】【短編集】先生、"好き"を消せません…
「わ、綺麗な人~」
廊下ですれ違った女の人を見て、隣の佐野 美月(さの みつき)がそう呟く。
さらさらの長いロングヘアーに、くっきりした目鼻立ち。
メイクが濃いわけじゃないのにとても華やか。
俗に言う美人とはこんな人を言うんだろう。
「誰だろうね?」
「んー少なくとも学校の人ではないね!」
探偵みたいな口調で楽しそうに言う。
「つけちゃう?」
「え、本当に?」
そう言いながらも後を追ってしまうのは何故なのか。
すごく興味が湧いてしまうのは何故なのか…