【完】【短編集】先生、"好き"を消せません…


「おめでとう!どんな人なの?」

「あのね芽瑠…」





本当のことを話すと芽瑠は目と口を大きく開け





「ななな…中安先生がそんなこと…
面倒くさがり屋なんだと思ってたよ…」





中安祐也という教師は担任を務めているくせにあまり生徒への踏み込みはしない。


というか…興味が無いように感じる。


でも教師を目指していたわけだから生徒が嫌いなわけじゃなくて、面倒…なのが嫌いなのかなって。



多分、うちのクラスはみんなそんな風に思ってるはず。





「それで…先生の秘密ってどんななの?」

「それは…言えない…ごめんね」





芽瑠を信じてないわけじゃない。

言ったところできっと誰かにバラしはしないだろうし…


でも面倒くさがり屋と思っていたセンセが、面倒極まりない私のお願いを聞いてくれている今は…センセの秘密は守ると決めた。

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