車にいるモノ
「お店を閉めちゃいたいから、私が見てくるわ。こう見えて、霊感が強いのよ」
「え?でも…」
「ちょっと待っててねー」

ママは私の言葉を聞かず、裏口から駐車場へ向かって行った。一人残されて待つこと数分、ママは静かに扉を開けて戻って来た。その表情は深刻そうだった。

「ママ、どうだった?」
「いたわよ、幽霊」

ポツリと小さくママが答える。

「ど、どんな?」
「女の生霊よ」
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