君はいつも、心の中に。
発作
『よかったっ、幸が笑顔でいてくれると、私もすごく、すごく嬉しいよっ!』
本当にこれは本心。
幸の太陽みたいな笑顔は、周りを楽しくさせてくれる。
幸「ありがと!」
幸は頭の後ろをかいて照れくさそうに笑った。
そんな照れ屋さんな彼も大好き。
『ゴホッゴホッヒュッ…コホッヒィッ……ハッハァッ』
でも
そんな幸せは、当たり前の日常に戻された。
突発的な発作が私の心を傷つけた。
幸「叶どうしたの?!叶?!い、今!今看護師さん呼ぶから!」
『ハァッハァッ…ヒュッ…ゴホッゴホ』
キリキリと痛み吸いにくい呼吸から涙がこぼれた。
ぼやけた視界で、幸がナースコールを押してくれて私の隣にいることが分かる。
幸「大丈夫…大丈夫、すぐに楽になるから……頑張ろうね……?」
私の丸まった背中を必死に擦りながら不安そうに、苦しそうに呟いた。
ガラッッ
看護師「叶ちゃん?!」
すぐに開けられた扉の向こうに、医師の人に看護師さん数人がいるのが分かる。
『ゴホッゴホッ…ハッァ……ヒュッ』
その間にも、発作は止まることはない。
すぐに機械が取り付けられ、
医師「大丈夫だよー、すぐに楽になるからね。」
そうかけられた言葉を聞きながら
次第に、私の呼吸は落ち着いたものに変わっていく。
その間にも幸は忙しなく動き回り、不安そうになんども私の顔を見つめながら手を握ってくれた。