君はいつも、心の中に。
発作
私の病は、突発的に発作が起きてしまうこと。

それが一週間後なのか、それとも明日なのか、推測できない。

発作を一時的に止める薬はあるけれど、完全に完治する薬は、今の科学じゃ改名されてない。

『……ふぅ…。も…大丈夫です。』

医師「外すね?」

呼吸器や様々な機械が外され、幸と私、二人きりになった。

起き上がろうとすると、幸がそのひ弱な体で支えてくれた。

『ありがとう。』

幸「うんん……苦しかったよね。何もしてあげられなくてごめんね。」

凄く悲しそうな顔をするものだから。

私が幸の頬を両手でつねった。

幸「へ……?い、いひゃいいひゃいっ」

『幸のせいじゃないよ、大丈夫。』

ごめんね。

思いやりのある幸らしい言葉だった。

『心配かけてごめんね。』

優しすぎる幸が、たまらなく愛おしい。

幸「うんん、よかった、何もなくて。」

『うん、ありがとう。』



いつしか、私が溜息をつくことは、無くなっていた。



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