君はいつも、心の中に。
看護師さん
ガラッ

効果音と共に看護師さんが入ってきた。


優しそうな笑顔を毎日私に向けてくれる人。

看護師「あのね、叶ちゃん、じつはいいお知らせがあるのよ。」

……いい、お知らせ?

看護師さんにそう言われたのは初めてだから。

うーん、退院?とか?

看護師「実はね?ここに叶ちゃんと同い年の男の子が来ることになったのよ〜。」

……個室なのに?

看護師「お部屋の数が足りなくなっちゃって…、いい機会だし、お友達になれるかなぁって。」

……友達、ね。

同い年……っていうことは16歳か。


少しだけ心を踊らせた私は、少しだけ微笑んだ。

看護師「うふふ、あともうちょっとでくるから、よろしくね?」

ベッドを備え付けていった看護師さんたちを見送って、窓の景色を眺めた。

もう冬になった季節。


それなのに私から見える木々は青々としていて。

あぁ、私も、こんなふうに強く生きたいな、なんて


思っちゃう。
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