小さな奇跡。

愛菜side


｢さーて！
話しますか！｣


｢そうそう！
で、何でしたっけ？｣


｢はい？｣


｢テンション上がりすぎてバカになっちゃいましたー！｣


｢じゃぁ、テキトーに。
まずは、隼人のことよね？｣



｢あっ！そうそう！それです！｣




｢隼人とは小さい頃からの幼馴染よ？｣



｢え？｣



｢だまって！
あたし本当は隼人とバンドを組むのが夢だった。
でも、隼人はそれを嫌がった。
あたしね？実は隼人のこと好きだったのよ…。でも隼人はあたしの事なんてちっとも見てくれなかった…幼馴染のお姉ちゃんとしか。
それが悔しかった、いつか見返してやるそう思って女優になろうと思っただけど…才能なかったのかな？受けるオーディション、受けるオーディションすべて落ちて…流石にこのままじゃ、生活できないって思って、でも諦めきれなくて芸能界に関わる仕事がしたくてマネージャーになったの。
今では隼人を通じてDream Smileのメンバーとも仲良くしてもらっててね？実をいうと…翔太と付き合ってるんだよね？｣


｢え？嘘。｣



｢ほんと。
隼人のことはちゃんと吹っ切れたし！全然気にしてなかったんだけど…。凛がね？隼人のファンだって知ってからなんかあたし見てるみたいで精一杯応援してあげなくちゃ！って思っちゃって！お節介だよね？｣


｢そんなこと。｣


｢隼人もね？
ああ見えて努力してきてるんだ。
毎日毎日、あの子みたいになるんだって頑張ってた。1度も文句なんて言ったことなかった。今じゃね？
あーやって、センター務めて絶対エースだ！なんて言われてるけど…他のメンバーよりも努力してる…。辛いことなんていっぱいあったんじゃないかな？隼人は努力して今の位置にいれるって、だからみんなにも諦めないければ叶うって伝えたいって言ってた。｣


｢叶いますよ！
努力すれば絶対！｣


｢あたしもそう思ったよ？凛のこと見てね？｣


｢あたし？｣



｢そう、凛を見て。｣