いつもの私で私じゃない。
ライバル・・・だよね?
公立川田高等学校。
周りは田んぼだらけで、川田市内唯一の高校。
その為かどんなに遠くの街に住んでいる人たちも、
かなりの時間をかけてまで通いつめる。
まぁ、それが私、藤原麻衣子なんですけどね。
家から自転車で40分程。
しかも私のクラスは特進科。
これまた一限目より前より、講習が行われるわけで。
『あー・・・現実逃避したいわぁ~・・・。』
信号もほぼほぼない通学路で、少しばかり休憩をするのが唯一の私の現実逃避。
自販機横にある石ブロックに腰掛け、自販機でキンキンに冷えた炭酸水をがぶ飲み。
『っかぁーーーっ!効くぅ~~!』
・・・炭酸水ですけどね。
『おーおー、そこのチビおっさん。』
急に目の前が影かかったと思いきや、
頭の上からイラつかせる言葉が落ちてきた。
『うるさい。私にとってこの時間は幸せな時間なんですー。どんなにおっさんらしくても気にしませんー。』
気にしてるけどね。
『あ、そうだ。』
最後の一滴まで飲み干した後、自転車に乗せてたバッグから、一限目に使う数学の教科書を取り出す。
『タカ!ここ、ここ教えて!』
紹介遅れましたが、このタカと呼ばれた男、海田孝行は私と同クラで頭がいい。
口は悪いが、外見、頭の良さは、認めてやろう。
教科書を渡して、タカは教科書を見つめる。
私も、改めて問題部分を見たいが、タカの長身に負けてしまい目線が届かない。
タカは180cm、私は153cm。
背の高い人からしたら、チビと思われても到しかない、か。
それでも、少しは私の身にもなってさ、腰曲げてくれても良くないかい?
限界間近まで背伸びをしてたからか、足に限界が来てタカ側によろめいてしまった。
『うぉ!』
・・・気づいた時には遅し。
私の腕はタカの腰部分全体を包んだように抱きついていた。
『あ、ご、ごめん!』
すぐに離れたけど、私の顔はたぶん高熱が出てるくらい赤いかも。
『いや、びっくりしただけだから。大丈夫か?』
『う、うん。』
気まづいなあ。顔が見れないよ。
別にタカが好きとか言うわけではないけどさ。
『あ、藤原。ここの問題、わかった。』
『え、マジ?さすがタカ!』
さっきのことがあるのに、タカは何事も無かったように問題の解説をし始めた。
私はこんななのに。
タカがそういうことなら、私がここまで気にすることないか。
気持ちの整理が出来たところで、ようやくタカの解説が頭に入ってくるようになった。
『ーーで、こうなる、と。わかった?』
『ほーぅ、なるほど。わかった!ありがとう!』
『また分からないところあれば言えよ。有料ですけど。』
『さて、時間時間~と。』
『無視かい!!』
ちょっとしたコントの中、時間を確認した。
『・・・ちょっと、タカさん。』
『なんだね、藤原君。』
『朝の講習まであと、20分、です・・・。』
『マジか!?』
現実逃避の時間はあっという間。
タカから教科書を受け取り、バッグにしまい込み、自転車に、跨った。
タカも乗ってきていた自分の自転車のペダルに足を掛け、先に出発しだした。
『ちょ、タカズルい!待ってよ!』
『早くしろー。置いてくぞー。』
もう置いてってるではないか!
まだモタモタしていた私は、ようやく出発することができ、猛スピードで学校を目指した。
周りは田んぼだらけで、川田市内唯一の高校。
その為かどんなに遠くの街に住んでいる人たちも、
かなりの時間をかけてまで通いつめる。
まぁ、それが私、藤原麻衣子なんですけどね。
家から自転車で40分程。
しかも私のクラスは特進科。
これまた一限目より前より、講習が行われるわけで。
『あー・・・現実逃避したいわぁ~・・・。』
信号もほぼほぼない通学路で、少しばかり休憩をするのが唯一の私の現実逃避。
自販機横にある石ブロックに腰掛け、自販機でキンキンに冷えた炭酸水をがぶ飲み。
『っかぁーーーっ!効くぅ~~!』
・・・炭酸水ですけどね。
『おーおー、そこのチビおっさん。』
急に目の前が影かかったと思いきや、
頭の上からイラつかせる言葉が落ちてきた。
『うるさい。私にとってこの時間は幸せな時間なんですー。どんなにおっさんらしくても気にしませんー。』
気にしてるけどね。
『あ、そうだ。』
最後の一滴まで飲み干した後、自転車に乗せてたバッグから、一限目に使う数学の教科書を取り出す。
『タカ!ここ、ここ教えて!』
紹介遅れましたが、このタカと呼ばれた男、海田孝行は私と同クラで頭がいい。
口は悪いが、外見、頭の良さは、認めてやろう。
教科書を渡して、タカは教科書を見つめる。
私も、改めて問題部分を見たいが、タカの長身に負けてしまい目線が届かない。
タカは180cm、私は153cm。
背の高い人からしたら、チビと思われても到しかない、か。
それでも、少しは私の身にもなってさ、腰曲げてくれても良くないかい?
限界間近まで背伸びをしてたからか、足に限界が来てタカ側によろめいてしまった。
『うぉ!』
・・・気づいた時には遅し。
私の腕はタカの腰部分全体を包んだように抱きついていた。
『あ、ご、ごめん!』
すぐに離れたけど、私の顔はたぶん高熱が出てるくらい赤いかも。
『いや、びっくりしただけだから。大丈夫か?』
『う、うん。』
気まづいなあ。顔が見れないよ。
別にタカが好きとか言うわけではないけどさ。
『あ、藤原。ここの問題、わかった。』
『え、マジ?さすがタカ!』
さっきのことがあるのに、タカは何事も無かったように問題の解説をし始めた。
私はこんななのに。
タカがそういうことなら、私がここまで気にすることないか。
気持ちの整理が出来たところで、ようやくタカの解説が頭に入ってくるようになった。
『ーーで、こうなる、と。わかった?』
『ほーぅ、なるほど。わかった!ありがとう!』
『また分からないところあれば言えよ。有料ですけど。』
『さて、時間時間~と。』
『無視かい!!』
ちょっとしたコントの中、時間を確認した。
『・・・ちょっと、タカさん。』
『なんだね、藤原君。』
『朝の講習まであと、20分、です・・・。』
『マジか!?』
現実逃避の時間はあっという間。
タカから教科書を受け取り、バッグにしまい込み、自転車に、跨った。
タカも乗ってきていた自分の自転車のペダルに足を掛け、先に出発しだした。
『ちょ、タカズルい!待ってよ!』
『早くしろー。置いてくぞー。』
もう置いてってるではないか!
まだモタモタしていた私は、ようやく出発することができ、猛スピードで学校を目指した。
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