溺甘スイートルーム~ホテル御曹司の独占愛~
もう逃げたりしない
遮光カーテンの隙間からチラチラと差し込む朝日に気づいて目を覚ますと、いたるところに彼の印がつけられているのに気づき、頬が真っ赤に染まる。


「こんな……」


最後まではしなかった彼だけど、たっぷり愛情を示してくれた。

大成さんと気持ちを通わせたあとの初めての朝は、心が弾む。
自然とにやけてしまうのを必死に抑えながら弁当を作っていると、彼が起きてやってきた。


「澪、おはよ。こっち向いて」


そして甘えん坊のように私をうしろから抱きしめる。


「おはよう、ございます」


体をさらけ出したあとだから恥ずかしくてたまらないけれど、彼の言う通り振り返ると、すぐに唇を塞がれてしまった。


「おはようのキス。これから毎日するぞ」

「えっ!」


毎日?
 
私がカチカチに固まっていると彼はケラケラ笑っている。
笑顔が増えたのはうれしいけれど、私をからかって遊ぶのはよして!

彼と一緒にいるとドキドキが止まらない。
でも、とても幸せだった。
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