溺甘スイートルーム~ホテル御曹司の独占愛~
そして休憩時間がやってきた。
十五時を少し超えてしまったけれど、私の足はボイラー室に向かっていた。
廊下を走ってはいけないのに気がはやり、どんどん早足になる。
足がもつれて転びそうになったものの、ボイラー室のドアの前までたどり着き、大きく深呼吸した。
この中に、大成さんがいる。
ここまで来たのに、ドアを開けるのが怖い。
彼を信じたいのに、別れようと言われるかもしれないというネガティブな思考に襲われてドアノブに触れることができない。
気持ちを落ち着けようと何度か浅い呼吸を繰り返していると……。
「あっ」
突然うしろから抱きしめられ、声が漏れてしまう。
「澪」
それは、愛する人の声だった。
「来てくれてありがとう。ごめん、ちょっと遅れた」
大成さんはそう言うと私を促しボイラー室に入り、切なげな表情で私をまっすぐに見つめる。
「よかった。会えた……」
彼は私をグイッと抱きしめた。
背中に回った手が、痛いほどに私を締め付けてくる。
十五時を少し超えてしまったけれど、私の足はボイラー室に向かっていた。
廊下を走ってはいけないのに気がはやり、どんどん早足になる。
足がもつれて転びそうになったものの、ボイラー室のドアの前までたどり着き、大きく深呼吸した。
この中に、大成さんがいる。
ここまで来たのに、ドアを開けるのが怖い。
彼を信じたいのに、別れようと言われるかもしれないというネガティブな思考に襲われてドアノブに触れることができない。
気持ちを落ち着けようと何度か浅い呼吸を繰り返していると……。
「あっ」
突然うしろから抱きしめられ、声が漏れてしまう。
「澪」
それは、愛する人の声だった。
「来てくれてありがとう。ごめん、ちょっと遅れた」
大成さんはそう言うと私を促しボイラー室に入り、切なげな表情で私をまっすぐに見つめる。
「よかった。会えた……」
彼は私をグイッと抱きしめた。
背中に回った手が、痛いほどに私を締め付けてくる。