溺甘スイートルーム~ホテル御曹司の独占愛~
番外編
きみと特別な夜を Side大成
澪との結婚が決まってから一カ月。
仕事が軌道に乗り絶好調なのはいいが、ここのところ澪の相手を十分にしてやれていない。
というか、俺が澪不足だ。
毎晩、帰りは二十一時を超えてしまう。
すると彼女は決まってヘッドホンをつけピアノを奏でている。
だから俺はこっそり鍵を開け、リビングに向かい、うしろからその様子をしばらく眺めている。
大きく体を動かしながら滑らかに手を動かす姿は、たとえ音が聞こえなくても感動を誘う。
一度その演奏を聞いたことがあれば、優しい音色を容易に思い出せるのだ。
音符すらまともに読めない彼は、なんの曲を奏でているかまではわからない。
けれども、彼女が演奏に没頭している姿がたまらなく好きだ。
しかしその日は、音をたてないように気をつけながら玄関の鍵を解除して中に入ったのに、いつもは灯っているリビングの照明が真っ暗だ。
どうしたんだ?
仕事が軌道に乗り絶好調なのはいいが、ここのところ澪の相手を十分にしてやれていない。
というか、俺が澪不足だ。
毎晩、帰りは二十一時を超えてしまう。
すると彼女は決まってヘッドホンをつけピアノを奏でている。
だから俺はこっそり鍵を開け、リビングに向かい、うしろからその様子をしばらく眺めている。
大きく体を動かしながら滑らかに手を動かす姿は、たとえ音が聞こえなくても感動を誘う。
一度その演奏を聞いたことがあれば、優しい音色を容易に思い出せるのだ。
音符すらまともに読めない彼は、なんの曲を奏でているかまではわからない。
けれども、彼女が演奏に没頭している姿がたまらなく好きだ。
しかしその日は、音をたてないように気をつけながら玄関の鍵を解除して中に入ったのに、いつもは灯っているリビングの照明が真っ暗だ。
どうしたんだ?