溺甘スイートルーム~ホテル御曹司の独占愛~
もー、どうしてこんなことになってるの?

とはいえ、ソファで倒れていた彼を見たあとだからか、笑っている姿を見られてホッとしていた。

もうこうなったら仕方ない。
彼にお世話になるしかない。


「そういえば、今日もスイートに宿泊の予定でしたよね」

「そう。千代子さんとね」


あっさり言われて、聞かなければよかったと後悔した。
男女がふたりでホテルに泊まれば、そういうことになるのが普通だ。


「男は、気持ちがなくたって抱けるんだ。まあ、それなりに気持ちいい」

「え……」


とんでもない発言に目を白黒させる。


「あはは、やっぱりそういうこと想像してる?」


からかわれた?

なにも言えなくて、私は窓の外に視線を移した。


「それが、俺の義務だと思ってたからな」


少し怒っていたのに、大成さんの声が悲しげで、思わず彼の方に顔を向ける。
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