☆stay with me☆
あたしたちは、それぞれの家に帰った


自分の部屋に入り首から巻いていた
黒いマフラーを外した


何故か…



何だかわからないけど黒いマフラーを
見て涙が零れた



お兄ちゃん……?


一体何があったの?


教えてよーーー



“♪♪〜♪♪♪〜♪♪〜‘’



家の電話が鳴った



お母さんかな?



あたしは涙を拭いて電話に出た


『もしもし?にぃなちゃん?
星也のママだけど』


「あ、星也ママ?今日星也途中で
帰ったけど何かあったの?大丈夫?」


『うん…そのことなんだけど
とりあえず…ズッ…綾南病院来て』



どこか鼻声で喋るのがきっと
精一杯なのが伝わってくる



「わかった」



あたしはそう言って電話を切ると
すぐにまた家の電話が鳴った



「はい」



『もしもし、にぃなの友達の咲って
言いますけどにぃないますか?』



「にぃなだよ」


『あ!にぃな!星也ママから電話きた?』



「うん、綾南病院来てって」


『そっか!パパが車で送ってくれるから
団地の下で待ってて!』



咲はそう言うと一方的に電話を切った



あたしは黒いマフラーを巻き直して
玄関を出て団地の下まで駆け下りた


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