日向 HIMUKA
「確かにあの子が呼んだと言ったんじゃな」

日向も、
そこに強く興味を引かれたらしく、
身を乗り出すようにして念を押した。

ぼくが重々しくうなずくと、
小さな目に、
キラリと光を走らせて言った。

「謎をとく鍵はそこかも知れんな」

どうもこの怪しげな霊媒師は、
探偵気取りのところがある、
とぼくは常々思っている。
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