学校恋愛ダメ、ゼッタイ。
「いいか?手芸部員は5名、小数だ。そして、全員潔癖の気が強い。そこに汗をかいたお前ら30人が突入してくるんだ。想像してみろ」





放課後。部室には優しい陽の光り差し込む。そこで手芸部員達は他愛もない話に花を咲かせている。



変わらないいつもの風景。だがそこに……。



30名近くの汗をかいたルックスが凶器と化している男子生徒達が息も荒く入ってくるのだ。



スポーツ少年がかく爽やかな汗とは根本的に違う。なんか粘っこい感じを受ける汗だ。



もちろん匂わない者はいるだろう。



しかし中には『面倒臭い』という理由で昨日風呂に入っていない者もいるかもしれない。



入ってても体臭がきつい者もいるかもしれない。



それが30人……!



潔癖でなくても遠慮願いたい状況。



乙女の心にダイレクトアタックだ。





皆、汗をかいた自分の威力を知っているのだろう。唾をごくりと飲んだ。



「そこですかさず『部室を譲って下さい。譲ってくれるまでブートキャンプします』これで部室はいただき」



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