降りやまない雪は、君の心に似てる。


私は高校三年生になり、クラス替えをして、私の気持ちも大きく変化したおかげで、こうしてお土産を買っていく友達もできた。

まだまだ不安定でそれはお母さんもだけど、それでも前に進んでいる。一歩ずつ、確実に。


フライトの時間になって、私たちは飛行機に乗った。


そして1時間半後に着いた場所は旭川空港。Aゲートを抜けると、すぐに「小枝!尚子!」と名前を呼ばれ、声がした方を振り向くと、おばあちゃんが私たちに向かって手を振っていた。

「おつかれさま」と笑うおばあちゃんとは、4か月ぶりの再会。

お母さんは少し気まずそうに私の背中に隠れていて、私は「お母さん、ほら」と小さくその背中を押した。


おばあちゃんとお母さんは電話で近況報告はしていたけれど、こうして顔を合わせられるまでに随分と時間が過ぎてしまった。

だけど歩み寄る努力をやめなければ、そんな時間なんてすぐに埋められるはず。


「お母さん、ただいま」

「うん。おかえり。尚子」

ほら、もう親子の顔になっている。
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