降りやまない雪は、君の心に似てる。
たしかに昨日から身体は熱かった。
それは俚斗のせいというか、俚斗が原因だと思っていたのにそうじゃなかったらしい。
じゃあ、あのドキドキも熱のせい?
ああ、そんなことを考えていたらまた頭が痛くなってきた。
食欲もないし、とりあえず私は水まくらをして再び布団の中へ。電気ヒーターを付けなければこんなに寒い部屋の温度が逆に丁度いいと思う日がくるなんて……。
「小枝。一応お粥作ったから、食べられそうな時に食べてね」
さすがおばあちゃん。手際がいい。
「……どこか行くの?」
布団から顔を出すと、おばあちゃんの服装が外行きの格好になっていた。
「ちょっと公民館にね。なんか町内のゴミ出しのルールが変わるらしいの。イヤよね。なんでもかんでも複雑にして」
そういえばそんな話を近所の人たちと雪かきの時に話してた気がする。
「風邪薬はここに置いておくから。ちゃんとご飯を食べてから飲んでね」
「うん。わかってる」
「なにかあったらすぐに連絡してね」
おばあちゃんはそう言って慌ただしく家を出ていった。