あたしはモデル。【完】
「俺、恋なんて、簡単なもんだと思ってた。
告白されて、付き合うことが恋なのかなって。
でも、その人…
俺の好きな人を初めて見たとき、すげぇ胸が高鳴ったっつーか。
綺麗すぎて、目が離せなかった。
一目惚れだったけど、その人のことをだんだん知っていく内に、どんどん好きになっていく自分がいてさ。
ああ、これが恋なのかって。
って、なんで俺はこんな事聞いてるんだろうな…」
「っ」
「わりぃ、忘れて。」
「拓夢、様…」
「…別に“様”なんて付けなくていいから」
思わず私が顔をあげると、哀しそうに笑う拓夢がいた。