あたしはモデル。【完】
私の頭の中に浮かぶのは、モデルになると決めた日の会話。
『バレてしまったらモデルを続けられなくなるぞ?』
『大丈夫。そんなヘマはしない』
『俺は反対だけど…』
『ヒロト、ごめんね
私は、身代わりとして生きていく』
“世界一のモデルになってやる!”
あの人の願いを、叶えるために。
「……だ」
「……桜?」
血の気が引いていくのがわかる。
「やだ…言わないで……
言わないで…っ
お願いだから!!」
「さ、桜?どうし…」
「お願い…お願いします…
お願いだから…っ
誰にも言わないで……っ!」