あたしはモデル。【完】
チャイムが鳴って、拓夢と別れる。
席に座ると、今まで私に悪口を言っていた子達が遠くから、青ざめた顔でこちらを見ていた。
その子達をしばらく見た後、視線をそらして窓から空を見上げた。
なんか少し、すっきりしたかも。
本当の年齢を公表したことにより最初は動揺していた周囲も、最近は落ち着いてきた。
つらい思いもした。
泣きつかれて眠った夜もあった。
でも、私は今もモデルを続けている。
公表してよかったって、思ったんだ。
騙してきた人達には、ひとりひとり時間をかけて謝っていくつもりだ。
これが、私なりのけじめ。