あたしはモデル。【完】
一瞬だけ、拓夢の姿が教室から見えた。
たくさんの女の子に囲まれていても、長身の拓夢は頭ひとつ分は余裕で高かった。
相変わらず冷たい目…
でもやっぱり、大人気だね。
私とは違う人なんだよ、何もかも。
キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴り4時間目が終了。
もう昼休みだ。
教室には居づらいし…
お弁当を掴み、静かに屋上へ向かおうと立ち上がった
が、病み上がりのせいか少し体がふらつく。
出来れば動きたくない。が、教室には居づらい。
私はため息をついて、そのまま足を進めた。