あたしはモデル。【完】
どの位座っていたかは分からない。
気が付くと辺りは薄暗くなってて、子ども達の姿はとっくになくなってた。
カラスが鳴いている。
仕事帰りのサラリーマンが、帰宅しはじめている。
今何時だろうか。
~♪~♪
小さな音楽が鳴って、慌ててカバンの中を探る。
長さ的に、電話…?
携帯を取り出すと“ヒロト”と表示された画面。
「もしもし?」
「桜!!
よかったやっと出た…
お前今どこだ!!?」
「え、電話くれてたの?
ごめんね。」
気付かなかった。
にしても、声大きい…
耳から少しだけ離してみる。
「謝ってる場合か!
今日打ち上げだろ!
いつまでたっても来ねぇから心配で電話してみたけど、大丈夫か!?」
ヒロトの言葉を理解して、私は青ざめた。