あたしはモデル。【完】
もともと今日、ヒロトは迎えに来れないということだった。
なんでも、急な仕事を頼まれたとかで。
打ち上げには行けるけど私を迎えに来る時間の余裕がないらしく、ひとりで店まで来てくれ、と申し訳なさそうにしていたのが昨日のこと。
ただでさえ、私のマネージャー代わりをしてくれて大変だというのに、本職のカメラマンという仕事を邪魔したくない。
と、それを快く了承した私。
学校終わったら連絡するって約束していたのに…
電話を切り、画面を見ると数回、ヒロトからの着信履歴があった。
本当にごめん、ヒロト!
私は全力で町の中を走った。