あたしはモデル。【完】
切ないキモチ
わ、私って本当最悪…
そろそろ自分が嫌になる。
あれからしばらく走った後
私はあることに気付いた。
制服のままだったのだ。
こんな姿で会場に行ったら、自ら正体をバラすようなもんだ。
本当にバカかもしれない。
「どうしよ…」
一度家に帰ろうかと考えたが、私がいる場所はすでにお店の近くで、家とは逆方向だった。
時間は7時50分。
今すぐに行けばまだ打ち上げの最中だが、家に帰ってからだと、打ち上げは既に終わってしまっているだろう。
それだけは避けたい。
どうにかして打ち上げに出なきゃ。
打ち上げに参加しているらしい監督に対しても失礼だし。
本当は、拓夢がいるから気が進まないけど。