約束の大空 3 ※ 約束の大空1&2の続編。第四幕~(本編全話 完結)
視線を向けた鏡は大海原を旅続ける船の姿。
時折、高い波が襲い掛かるその船には、
土方さんと共に行動を続ける花桜の姿。
この物語の果ては、
私たちを何処へと連れて行こうとしてるんだろう。
私は、この場所に一足先に戻って来ることが出来た。
そして、この世界には、
総司も山崎さんも存在してる。
「私……ずっと不思議だったんです。
幕末にあの日、タイムワープしたのはどうして私たちだったのか」
運命の悪戯といってしまうには、
その言葉はあまりにも軽くて。
かと言って、選ばれて幕末に行ったんだと言い切れるわけじゃない。
ただ私たちは、世界に選ばれた。
何の取柄もない、ただ歴史好きの私が、
何かの運命に導かれるように、気が付いたら誘われてた。
だったら、世界は……この広い場所で私たちに何を求めて、
何を伝えようとしてるんだろう。
そして私は、
その答えを何時見つける事が出来るんだろうか?
この物語が終わる時、
私たち3人は再び、長い旅だったねって笑いあえることが出来るのだろうか?
ふと、そんな風に思う自分を知る。
その答えは、物語が終焉を告げる時、
見つける事が出来る宝物。
目に見えぬ宝物を探しながら、
私はゴールへと続く何かをこの世界で探し続けていた。