あの恋、この恋
「・・・り!ゆ・・・り!」


後ろから声が聞こえる。
悠里はふりむいた。そこには――


「きゃっ・・ムゴッ」

悠里は口をふさがれた。

(う~っ・・誰・・?!)

「シィ~ッ」

この声。悠里は覚えがあった。

「あっ、小学生っ」

「だからシィ~」
南たちの姿は見えない。
「なんで・・外で待ってるんじゃ」

「女の子たちが話しかけてきたから」
(・・・・)

ちょっとムッとした悠里はぷいっとそっぽを向いた。

「だいたい・・あんなキスするほど軽いんだね~」
「なっ、ちげーよっ!!!!」

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