優しい上司の裏の顔!?





「おはようございます」


朝、出勤をしてみるとなぜか騒がしかった。


ん?どうしたんだろ?



「あ、深崎さんおはよう!」

「橘先輩、おはようございます。

この騒ぎは一体何事ですか?」


「んー?これぇー?」



と、険しそうな顔をする先輩。

あまりいい話しではなさそう。



「実は、朝ある女子社員が見たのよ。

社長が子供を保育園に連れていくところを」


え…もしかしなくても、実乃梨ちゃんを送っていくときのことだ。

私は、ヒヤヒヤした。



「社長が、ですか?」


なるべく冷静を装って聞いてみると



「うん、とても幸せそうな顔で連れて行ってたって」


幸せそうな顔で?

社長が?

なんでだろう?



じゃなくてー!!!

どうしよう、これ、バレちゃったのかな。



「社長って、独身だよね?
バツもついてないよね?
ってことは、隠し子…???」


いや、それは私が預かった子であって

社長の隠し子でもなんでもないんです。



なんて、口が裂けても言えなかった。





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