優しい上司の裏の顔!?
9.好き
聖side。
俺は、早く帰ろうとする深崎を捕まえてタクシーに乗せた。
定時時間にメールしたのに、シカトされてしまった。
腹立ったとかよりも、ショックが大きく
仕事していても集中力なんてあるわけない。
もう深崎は帰っただろうと思っていたのに、帰っていなかったのがよかっなのか悪かったのかわからないが
これがチャンスだと思ったのはすぐで、エレベーターを降りてすぐ出てく深崎を追いかけ
無理やりタクシーに乗せた。
そんな彼女は、窓の外をずっと眺めていて
何を考えてるのかわからない。
俺は、このあとどうしたらいいのか考えていた。
考えていると時間は、あっという間に過ぎるものだ。
気がつけば、目的地に着いていた。
「980円になります」
タクシー運転手にお金を払い、また深崎の手を掴んで店に入っていく。
そう、俺たちのこの関係が始まったあの店に。
今日、ここで深崎に伝えよう。
そう、遠塚に俺の気持ちを見破られたから…
いや、その前から好きだと言いたかった。
このタイミングでいいのかとも、考えたが
そんなのはどうだっていい。
俺は、こいつをほしい。
気持ちも体もすべて、ほしいんだ。