優しい上司の裏の顔!?
11.好きなのに……
智美side。
とうとう、この日がやって来た。
待ってない。
この日にならなければいいのに。と、どれほど思っていただろうか。
「智美、わかってるよね?」
「わかってるわよ!
社長と別れて、あなたと付き合えばいいんでしょう?」
そう、今日で聖さんと別れなければならない。
バレて私が困るなら、別にこんな脅しになんて乗らないけど
聖さんが困ることくらい、わかってる。
だから、嫌でも脅しに乗るしかないのだ。
「ふぅーん、そんなに社長のこと好きなんだ」
今は、最後だぞっていう確認するため
この前呼び出された会議室に呼び出されていた。
「だったら、何よ」
「いや、別に。
じゃあ、明日からよろしく!智美」
そう言って聡は、会議室を出ていった。
私も続いて会議室を後にする。
今日、聖さんの家で別れを告げて
自分家に帰ろう。
仕事では、会うかもしれないけれど
社長と社員。
まだ、これがあるから会うことはあるが
頻度は減るから大丈夫だろうと思っていた。