もしも、運命の赤い糸がみえたなら
すぐに、足音が聞こえた。
「朝のホームルームを始めるぞ」
谷先生の声に森くんが
「起立、礼」
と号令をかけ
「おはようごさいます」
とあいさつをする。
それから先生の連絡事項。
「今日は高校生になって初めての授業だからオリエンテーションとかが多いと思うけどな、寝ずに聞くんだぞ。
それから、放課後、委員会活動の時間があるから、前期の委員は出席するように。
場所はここに貼っておくからな。」
谷先生は白いA4のプリントを黒板の左側に磁石で貼った。
「連絡は以上だ。1時間目は英語だから準備しておけよ」
先生はそう言って教室を出て行った。