もしも、運命の赤い糸がみえたなら
「先生のことが好きだから、授業中は先生の声もずっと聞いていたいし、先生の姿は瞬きするのが惜しいくらい見ていたいから。
授業中に寝るなんて、そんなもったいないことできません。」
はあ・・・
先生のため息は終わらない。
「好かれることはうれしいですけどね。
でも、それなら結果をもう少し出してください。」
呆れたような表情も素敵、だけど。
「先生、あたしの告白に対する返事は?」
「え?」
「だから、あたしの告白に対して、何かあるでしょう?
好きとか、好きとか、付き合おうとか!」
あたしの勢いに、先生は驚いたような様子で考え込む。
「石川さん、私はあなたとは付き合えない。」
「何でですか?あたしのこと、まだよく知らないから?」
「それもですけど」
「あたしのこと、めっちゃ見てくれてたじゃん」
「それは」
「それともイキナリ告白されて驚いてる?」
「それはない」
断言する先生もステキ。