もしも、運命の赤い糸がみえたなら
入口の近くにある「総合案内」と書かれた、少し古い建物。
そこにふたりで入って、パンフレットを探した。
そして、それをもらって、外に出る。
カシャッ
突然、隣からシャッター音が聞こえた。
「え?」
あたしの声に、森くんは
「せっかく来たんだし、レポートに写真貼ったらスペース埋まると思って」
スマホのカメラを起動させ、それから数枚写真を撮った。
じゃあ、ここはこれくらいにして、次の所に行こう。
そう言って、森くんと近くのバス停へ向かい、バスを待つ少しの間、一緒にベンチに腰掛けた。