もしも、運命の赤い糸がみえたなら
「聞いてます、石川さん?」
その声に、妄想していたあたしはびくっとして。
「今日は、この一問一答をしましょう。もし、わからないものがあればきいてください。ここにいますから」
イスの背にひじを置く先生が素敵すぎてツライよ。
そんな至近距離で見られたらドキドキして集中できないよ。
そんなあたしに気づいてか、先生の表情は若干引き気味で。
「じゃあ、11時半まではがんばりましょう。早く取り掛かってください。このプリントが全部終われば、課題のプリントの時間にあてますね。」
そう言って、あたしが仕舞おうとしていた特別課題をチラっと見て、固まった。
「あの、石川さん?」
「はい?」