もしも、運命の赤い糸がみえたなら


「そのプリントはどれくらい前から取り組んでいるのですか?」


「えっと~」



もらった日から開いてはいるって正直に言ってもいいかな?



「正直に言ってください。もし、今日」


「これ、もらった日から毎日開いてます!」


「え?」


「でも。全然わからなくて」


「・・・」


「せ、先生?」


「本当、ですか?」





眉根を寄せて、あたしの言葉が信じられないのか戸惑うような表情を見せたあと、そのプリント集を先生自身がパラパラとめくる。



ところどころにシャープペンで書かれたあたしの文字。



本当にこれ全部、教科書に載ってるのかな?


< 85 / 117 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop