もしも、運命の赤い糸がみえたなら
「おはよう」
私たちが話していると、出席番号2番の彼が登校してきた。
「おはよう、天野くん」
幸華ちゃんは名前を覚えている。
すごいなー。
「うん、おはよう、天沢さん」
そんな返事に幸華ちゃんは「幸華でいいよ」という。
「おーい、もうチャイム鳴ってんぞ。早く席につけ」
いつの間にか谷先生が教室には入ってきていて
「じゃあな」
と言って森くんは自分の席に戻っていった。
出席確認をして、朝読書の時間だということを先生は告げて再び教室を出て行った。