無視は無しで【短編】
無視は無しで



「もう、いいもん…」



私の口から出たのは、諦めにも似た嫉妬だった。

偶然、部活が休みの日だった。

学校帰りのバス停でただ一人、青い少し薄汚れた椅子に、静かに腰をかける。

盛大に溜息をつき、スクールバックに顔を埋めた。

どうして私がこれ程にも、落ち込んでいるのかと聞かれてしまうと、これから過去を遡ることになる。

ご覚悟はよろしいだろうか。






< 1 / 6 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop