私はそんなに可哀想ですか?
「いない?」

共働きの家庭も珍しくはない御時世だ。どうしたものかと考えていると女の子は『向日葵園』と漏らした。

なるほど。ここからなら向日葵園までは5分もかからない。

「送ろう」

「いえ、もう大丈夫ですから」

「悪いがそうは行かない、俺と君は他人だけれどこのまま放ってはおけない」

先に歩き出した俺に女の子はとぼとぼとついて来る。程なく向日葵園に着いた。

向日葵園に住む子達に親はいない、もしくは居ても一緒には暮らせない事情がある。そうゆうことだ。

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